「あぶくまカットフラワーグループ」とは?

夏の暑さにも負けない、高品質な花を生み出す生産者グループ

福島県伊達郡川俣町山木屋地区で、トルコキキョウを中心に切り花などを生産する8軒の花卉農家のグループです。1989年、高品質で需要の高いトルコキキョウに着目し、本格的な栽培が始まりました。会員同士は、水や温度管理の方法を共同で確立。2010年度にはグループで年間約10万本を出荷し県内の特産品に育て上げています。
町内唯一、いち早く営農再開の取り組みを実現
2013年、町は地区にある農家217軒に再開意思を尋ねたところ、「再開する」と答えたのは3割弱の64軒でした。しかし実際に再開を実現できたのは、あぶくまカットフラワーグループの花卉農家8軒のみにとどまっています。震災直後の復旧・復興が見えない中でも、 あぶくまカットフラワーグループのメンバーは、月1回の定例会を開き、お酒を囲んで語り合い、花の栽培への熱い想いを持ち続けてきたといいます。一度も欠かす事なく、毎月必ず全メンバー同士が集い、再開の意識を共有して連帯感とチームワークを育み活動してきました。この行動力は、幾多の困難をも乗り越える原動力となっています。




生産者

あぶくまトルコキキョウの復活と、山木屋復興の希望をも作り続ける人々
「あぶくまカットフラワーグループ」は、8軒の生産者で構成されています。
菅野洋一・波子夫妻。渡辺福七・まゆみ夫妻。村上仁・正子夫妻。広野勝久・邦子夫妻。菅野勝行さん。三浦伸一・路恵夫妻。三浦正則・たつ子夫妻。三浦斉・亜希子夫妻。(順不同) 夏から秋の季節、ボリュームのある高品質なトルコキキョウは、彼らの手によって生まれ、届けられます。

あぶくまカットフラワーグループ


代表:菅野洋一 
「この困難な状況でも、全員が諦めなかったことはひそかな誇りです。私は根っからの百姓。花を作り続けてきたから、またこうして以前のように作った花が市場に出て行く喜びを感じています。自分たちが復興の先導役を果たしたいと思っています。」 


三浦斉
「気持ちのいいトルコキキョウの姿があります。理想のカタチをいかに出してあげるか。甘やかしてしまうと花色が変わります。おもしろくて作りがえのある花です。腕のいい職人たちが3年寝てしまいました。あの震災の後、並みの頑張りでは、立ち直せません。再開できた時、やっぱり働くっていいなぁと実感しました。ここからが本番、復興の輪を広げていきます。」


渡辺福七
「避難区域のために、仮設住宅からの通勤農業になりました。今は作業時間にも制限があります。夕方ハウスを閉める時に見渡して、次の日の朝にはもう伸びている。花たちの成長した様子を見ると喜びを感じます。」